一緒に泣いてくれた
紫斑病性腎炎のため急激に状態が悪化し、緊急入院→透析導入となった時。
地元の病院では手に負えず、県中央の大学病院へ搬送された。地元からは車で一時間以上かかる。とても一歳の子供に会える状態ではなかった。連れて来てもらうのも大変だし。私から引き離されて泣く子供の声はまだ耳に残っている。
まだ三十代なのに、子供も小さいのに、ミルク飲んでるような子なのに。透析になって。
毎日、38度を超える熱が出る。頭が痛い。首のカテーテルから透析。透析中に吐く。ご飯なんて食べられない。なのにどんどんむくんでいく。
すっかり参った私が夜中にコッソリ泣いていたら、見回りに来た若い看護師さんが色々と話をきいてくれた。そのうち、隣に座り私の肩を抱いて、一緒に泣き出してしまった。…びっくりしてこちらの涙がひっこんだ。病棟の看護師さんは毎日毎日たくさんの患者さんをみている。忙殺されていると言っても良いくらい忙しそう。ひとりひとりに心を寄せていたら心身がとてももたないだろうし、その辺りクールなのかと思っていた。ましてや人手の少なくなる夜中なのに。
看護師さんにも同い年のお子さんがいらっしゃるとのことだった。
心を寄せてくれる、共感してもらう、一緒に泣いてくれる……
その時のことは今でもときどき思い出しては、がんばろうっという心のバネになります。ありがとうございました。